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想いが溢れた

2011.05.31 00:23|妄想小話
南の国からこんにちは

いつもお世話になっている環さんに
暴君ソングを教えていただきました♪

それがこちら
レミ/オロ/メンの『恋の予感から』
ちなみにこのサイトの歌詞↑
思いっきり誤字があるんですが、
そこはみなさんの日本語力でカバーしてくださいw

おススメいただいてアルバム借りたんですが、
ボーカルの藤巻さん、艶があっていい声ですね~(*´д`*)
他のアルバムもそのうち借りてみます。

それでは、心の広い方は
続きへどうぞ。

『朝が来れば』
「あ、兄さん。おかえりなさ~い。ご飯出来てるよ~」
「サンキュ、すぐ行く。お邪魔します」
 宗一は律儀に挨拶をして松田家に上がったが、当の松田おばは今この家にいない。
 突然の盲腸の痛みに松田が入院したのが3日目前。
 ひとりで過ごすのに慣れているかなこだったが、さすがに退院までの一週間も夜ひとりで
いさせるわけにはいかないので、宗一は今松田家から大学に通っていた。
「カレーにしたんだ。座って~」
 荷物を二階に置いてからキッチンを覗くと、かなこがカレーをよそっていた。
「いただきま~す」
「いただきます」
 宗一はカレーを一口食べると、一瞬動きを止めた。
「あ、やっぱりイマイチ?松田さんとか森永さんみたいなカレー作りたいんだけどな・・・」
「いや、うまい」
 しょんぼりしたかなこにフォローを入れるように、宗一はカレーを熱心に口に運んだ。
 そんな兄を見てかなこがくすくすと笑う。
「いいよ、無理しなくて。兄さん辛いの好きだもんね。かなこが作るとどうしても
マイルドな味になるからね。あ、こっちのポテトサラダは自信作だよ!」
 妹の作った料理を食べながら森永の味と比較するのはおかしいが、確かに違う味だった。
 森永が作るカレーは宗一好みの辛いもので、何とかってスパイスをいくつも入れてると
言っていた。
 ・・・あいつ、ちゃんとメシ食ってるかな。
「いっそ森永さんも家に来てくれたらよかったのに~」
「バカ。大学まで一時間かかるんだぞ。あいつも忙しいのに負担かけられっか」
「そうだけど~。森永さんに会いたかった~」
 森永をもうひとりの兄のように慕っているかなこは、ぷうっとふくれてみせた。
 食事を終えて食器を洗うと、宗一は二階の自分の部屋に戻った。
 ベランダに出ると、冷たい風に少し身体を震わせる。煙草を取り出して火をつけると吸って、
ふうっと紫煙を吐き出す。
「・・・・・」
 ふたりで住んでいるアパートでも、たまにこんなふうに外に出て煙草を吸うことがある。
 レポートなんかが煮詰まった時、気分転換に外に出てたばこをふかすと頭がすっきりする
ことがある。
 そんなとき、いつも森永は頃合いを見計らったようにコーヒーを持って来る。
『先輩、コーヒー入りましたよ』
 森永の声がやけにリアルに思い出されると同時に、コーヒーの香りが鼻をくすぐった。
「もり・・・っ」
「えっ?兄さん?」
 慌てて振り返るとそこにいたのはコーヒーを持ったかなこだった。
「ああ、コーヒー持ってきてくれたのか、サンキュ」
「・・・・兄さん、淋しかったらかなこひとりでも大丈夫だよ」
 かなこが心配そうに下から見上げてくる。
 宗一は悪態をかみ殺して、生意気な妹の頭をぐしゃぐしゃにしてやった。
「バーカ!早く寝ろ!」
「んもう、ひどい!やめてよ!」
 かなこが文句を言いながら部屋を出て行くと、宗一はコーヒーを一口飲んだ。
 これも、違う味。
 こうして比較してみると、森永の提供する味は宗一に合わせてあるんだと実感する。
 食に特別なこだわりのない宗一の、細かな変化を見つけては味を合わせる。
 少しずつ、少しずつ。
 宗一はベランダに置いた腕の上に額を押しつけて、ここ数日自分の胸に巣食っている、
でも認めたくない気持ちを口に出しそうになった。
「・・・・・い」
 プルルッと、突然携帯電話が鳴って宗一は飛び上がるほど驚いた。
 ジーンズのポケットに入れておいた携帯電話を落としそうになりながら電話に出る。
「・・・もしもし?」
『あ、先輩。森永です。夕飯終わりました?』
 電話の向こうから明るい森永の声がする。
「ああ、カレーだった」
『いいなぁ。かなこちゃんのカレー食べたかったです』
「じゃあ、お前も来ればよかったじゃねーか」
 当然ながら、宗一は森永も一緒に来るものと思っていた。でも、森永はそれを断った。
『さすがに悪いですよ。この前は非常事態でしたからね。でも、俺がこっちにいれば先輩が
早く帰る分実験が進むでしょ?』
 そう言いながら、森永は宗一が帰った後の実験の経過報告をした。
 言葉少なな宗一とは対照的に森永はよどみなくしゃべり続ける。だけどやがてそのおしゃべりが
不意にやんだ。
『・・・・ねえ、先輩』
「何だよ?」
『ずっと我慢して言わなかったこと、言っていい?』
「・・・何だ?」
 しかし、電話の向こうからは沈黙が返って来るばかりだ。もう何も言わないのかと思った頃、
急に森永が言った。
『先輩がそばにいなくて、淋しい。会いたいです』
「・・・・っ。バカじゃねーの!毎日学校で会ってるじゃねーか!」
『ははっ。そうなんですけどね。先輩が隣にいないと思うと眠れなくて・・・淋しくて・・・」
 森永のかすれた声に、宗一は電話をぎゅっと握りしめた。
「明日になれば会うじゃねーか」
『うん。わかってます。けど、会いたいな・・・』
 会いたい。淋しい。
 たった、一週間。まだ3日。
 昼間はずっと大学で一緒にいる。明日になればまた会える。
 だけど、会いたい。一緒にいれなくて淋しい。
 言えるだろうか。勇気が出せるだろうか。
「・・・・俺もだ」
『え?せんぱ・・・っ』 
 宗一は恥ずかしさのあまり、思わず携帯を切った。
 顔から火が出そうだ。こんなこと認めるなんて、恥ずかしくてたまらない。
 電話がけたたましく鳴っている。どうやら無視を決め込んでも出るまでは諦めないらしい。
 仕方なく宗一はもう一度電話に出た。
「・・・・何だよ?」
『好きですよ、先輩』
「・・・・バカッ!」
『ふふっ。おやすみなさい』
 それだけ言うと森永は電話を切った。
 宗一は顔を上向けて、夜風に火照った頬をさらして冷やそうとした。
 目を閉じると、コーヒーの香りと共に森永の匂いが漂ってくる気がした。
「・・・・森永」
 会いたい。
 会いに・・・来い。
 どうしても言葉に出来ないそれは、宗一の胸をぎゅっと締めつけた。
 いつの間にこんなことになったのか。
 当たり前のようにある森永の存在が、宗一にとって必要不可欠になった。
 森永がいなければ、夜も眠れないなんて・・・・。
 夜空に浮かぶ綺麗な月や星を恨めしげに睨みつける。
 早く朝になればいい。
 宗一は今日もまた眠れない覚悟を決めて、図書館で借りた本を取り出して読みだした。
 しかし、興味深いはずの内容が全く頭に入らない。それでも何とか集中してページを
めくれるようになった頃、もう一度電話が鳴った。
「・・・もしもし?」
『あの・・・、先輩。ちょっと出て来れます?』
「は・・・?」
『外・・・見てください』
 宗一はドキドキしながらベランダに出ると、下には森永がいて手を振っていた。
「お前・・・っ!」
『どうしても、会いたかったから。ちょっとだけ顔見せてください』
 その声と姿を見て身体を駆け廻ったのは、何だったのか。
 宗一はかなこを起こさないようにそっと階段を下りると、玄関のドアを開けた。
「お前何やってんだよ!あと何時間かで会うだろ!」
「わかってますよ。でも、このままじゃ今日もまた眠れそうになかったから」
 そう言いながら森永は宗一の疲れた目元をそっとぬぐった。
「先輩も、そうじゃない?寝不足って顔してる」
「俺は・・・っ!」
 反論しようとする宗一を、森永はぎゅっと抱きしめた。
「お願い、言い訳を探さないで。会いたかった。それだけじゃだめ?」
 会いたかった。淋しかった。
 たったそれだけの理由で、わがままを言っていいのだろうか?
 宗一は森永の胸に頭を預けながら言った。
「それなら、最初から一緒に来れば良かっただろうが。どうして来なかったんだよ」
「うーん・・・。実は、少し離れたら先輩も淋しいって思ってくれるかなって」
「は・・・?」 
 意味がわからずに宗一は森永の胸から顔を上げた。
「この前離れていたとき俺はすごく淋しくて・・・、でも先輩は平気そうで・・・。
だけど今なら少しは淋しいって思ってくれるかなって。すみません、卑怯ですよね。
・・・って、いたたっ」
 宗一は怒りにまかせて森永を殴りつけた。
「ふざけんなよ!どうして自分ばっかり辛い思いしてるって思うんだよ!お前はいつも
そうだ!勝手に思い込んで、突っ走って!俺の気も知らないで!」
「・・・先輩の、気持ちって?」
 真剣な顔で問い返されて、宗一は言葉に詰まった。
 言えるだろうか。勇気が出せるだろうか。 
「平気じゃねーよ。あのときも今も、眠れなかったよ。強引に入って来たのはお前だろ。
勝手に出て行くんじゃねーよ」
 会いたいと言う気持ちも、淋しいと言う気持ちも、全部教えたのはお前のくせに。
 お前がいなかったら、こんな気持ち知らなかったのに。
「でも・・・、今日は会いに来たんだから、許してやる」
「先輩・・・っ」
 森永は宗一を抱き寄せて唇を重ねた。
 宗一は目を閉じると、直に感じる森永の体温に身体の力が抜けるのがわかった。
 一緒にいると言うのは、こういうことなんだと思う。
「好きです、先輩・・・。好き・・・」
 キスの合間に囁かれる甘い響きは、宗一の心と身体を満たした。
「ふあ・・・」
 唇を離したと同時に、あくびが漏れる。
「先輩・・・・。今いい雰囲気だったのに、ひどい」
「うっさい。寝不足なんだよ。早く上がれよ」
「あ、俺終電で帰るつもりで・・・」
 時間を気にする森永を引っ張って、家の中に入れる。
「泊まって行けばいいだろ。ついでに明日は残りの4日分の荷物も持って来い」
「・・・俺、泊まっていいんですか?」
「言っとくが、隣にかなこがいるんだからな?何もすんなよ?」
 宗一が睨みつけて警告をしても、森永は嬉しそうにニコニコしているだけだ。
「わかってますよ。でも、キスは何もしない、のうちに入りませんよね?」
「・・・・うっさい。早くしろ」
「あれ~?声がすると思ったら森永さんだ~」
 かなこが階段を下りてきて、森永を迎え入れる。
「こんばんは、かなこちゃん」
「来てくれてよかった~。兄さんったらね、森永さんがいなくて淋しそうだったんだよ」
「うっさい、かなこ!余計なこと言わないで早く寝ろ!」
「兄さんの意地っぱり~!」
「まあまあ、かなこちゃん・・・」
 騒がしい森永とかなこを階下に残したまま、宗一は自分の部屋の布団に横になった。
 さっきまでは眠れそうになったのに、すぐに睡魔が襲ってくる。
 早く朝になればいい。
 そう思いながら宗一は眠りに落ちて行った。





本当はね、
兄さんサイドと森永くんサイドで妄想していたんですが、
森永くんの方がどうしても納得いかなくて、消して
兄さん視点でもう一回書き直した次第です。

最後、「バナナはおやつに入りません」みたいに
「キスは何もしないうちに入らない」って
森永くんに言わせて、自分でププッてなりましたw

ね~?兄さん。
キスはアリだよね~?

それでは、ここまでお付き合いくださって
ありがとうございました。
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