FC2ブログ

スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ただなきたくなるの。

2012.03.29 11:23|妄想小話
南の国からこんにちは

最近、携帯からあいふぉんに変えました。
はい。使い方がよくわかりませんw

だって、説明書がないんだもん。
日本的親切さがないのは仕方ないのか。

普通のスマホにすれば良かったかな、と若干後悔w
でもまあ、出来るだけ楽しんでみたいと思います。

そんな前置きとは関係なく、
久しぶりのちゃんとした妄想です。

森永くんが就職して数年後のお話です。
新幹線の距離に住んでる・・・感じ?←聞くな

それでは、短いですが
心の広い方は続きへどうぞ。

『なきむし』

 あと、15分。
 携帯の時計を確認すると、俺は身じろぎしながら辺りを見回した。
 夕方の駅は、帰宅する人でごった返している。
 彼らは駅舎の出口で、困ったようにため息をついたり、愚痴を言っている。
 今日は朝から快晴で天気予報でも降水確率は10%ほどだったのに、今は結構な勢いで
雨が降っている。
 俺は傘を二本持ちながら、また改札を見た。
 あと、10分。
 2ヶ月前の喧嘩の発端が何だったのか、今ではもう思い出せない。
 だけど、売り言葉に買い言葉。俺は森永に激怒して追い出すように勤務地に送り出した。
 本当に怒っていたから、森永がメールをしても返信をしなかったし、電話をかけてきても
出なかった。
 そうこうしているうちに森永の仕事が忙しくなって、月に2回のペースで帰ってきていたのに、
もう2ヶ月会っていない。
「帰る、か・・・」
 森永が就職して数年、一年のうちあっちにいる方がずっと長いのに、あいつはまだこっちに
来ることを『帰る』と言う。
 そして、『だだいま』と言う。
 久しぶりに帰ると聞いたのは、一週間前のことだ。もちろん、電話には出ないからメールでだったが。 
 それから俺は落ち着かなくなって、実験すらまともに進まないほどだった。
 あいつの顔を、2ヶ月見ていない。
 あいつの声を、2ヶ月聞いていない。
 あと、5分。
 俺はいよいよ落ち着かなくなって、改札からよく見える場所から少し引っ込んだところに移動した。
 久しぶりに会ったとき、どんな顔をすればいい?
 あいつはどんな顔をする?
 怒ってくるか、泣きついてくるか。
 わからない。あいつにどう接していいか、わからなくなってしまった。
 あと、3分。
 ふと目を外にやると、雨がだいぶ小降りになっていた。
 しまった。移動で疲れているのにその上雨に濡れたら風邪をひくだろうという言い訳を思いついて
こうして傘を持って来たのに、それが成り立たなくなってしまう。 
 俺は色めき立ってどうすべきか悩んだ。
 あいつが着く前にアパートに帰って、何食わぬ顔をしておくべきか?
 それとも、小雨でも傘は必要だから待つべきか?
「・・・・あっ」
 そうしているうちに、混雑してる改札の向こうに一際背の高い男の姿が見えた。
 森永は少し疲れた顔をしながら改札を抜けて、外の雨を見てひとつため息をついた。
 そして、俺の視線を感じたかのようにこちらを向いた。
「先輩!」
 この2ヶ月、喧嘩して、ずっと無視して、会うのが怖かった。
 怒っただろうか?傷ついただろうか?愛想を尽かしただろうか?
 だけど、森永が俺に向けたのは、嬉しそうな笑顔だった。
「先輩、迎えに来てくれたんですか?って、・・・えっ?」
 俺は考えるより先に身体が動いて、駅から逃げ出した。
 バカバカしいことをしているのは分かっている。
 わざわざ雨の日に傘を二本も持っているのに、差さずに濡れながら走っているのだから。
 その上、迎えに来た相手も俺の後を追って濡れながら走っている。
「先輩!どうしたんですか?止まってくださいよ!」
 だけど、この雨は都合よくもあった。
 森永の変わらない笑顔を見て、ずごくホッとして涙が込み上げてしまったから。
「ちょっと!待って!」
 追いついた森永に捕まったのは、アパートまでもう少しと言うところだった。
「先輩、どうしたんですか?やっぱりまだ怒ってるんですか?」
「・・・違う」
「でも、せっかく迎えに来てくれたのに走って逃げちゃうし・・・」
 何と言っていいかわからずに、俺は森永から顔を逸らした。でも、森永は俺の赤くなった目と
噛みしめた唇を見逃さなかった。
「え?泣いてるんですか?」
「・・・!泣いてなんかねーよ!これは雨だろ!」
 誤魔化せないとわかっていながらも、俺は強がって悪態をついた。
「はいはい・・・。とりあえず、もう手遅れですけど傘差しましょうよ。風邪ひいちゃいますよ」
 森永は俺の持っている傘に手を伸ばしたが、俺は力を込めて取られないようにした。
「先輩?どうしたんですか?」
 俺は気持ちを言葉にするのが苦手だ。
 この2ヶ月苦しかったこと、会えて嬉しかったことをちゃんと伝えたいのに言葉にならない。
 やっとの思いで口にしたのは、たった一言だった。
「・・・おかえり」
「・・・・!はい、ただいま・・・」
 森永ははっと息を飲んだ後、顔をくしゃくしゃにして笑った。
「・・・何だよ、お前も泣いてんじゃねーか」
「泣いてませんよ。雨ですよ」
 俺と同じ強がりを言う森永を見ていると俺は無性に嬉しくなって、手を差し伸べて強く引っ張った。
「帰るぞ!本当に風邪ひいちまう」
「はい!」
 涙を誤魔化す雨を浴びながら、ふたりでアパートまでの道を急いだ。




 数時間後、俺はベッドの上でぐったりとしながら森永に抱き寄せられていた。
「先輩、こっち向いて」
「・・・・やだ」
「いいじゃないですか~。ね?」
 森永は俺を振り向かせると、腫れた瞼にキスをした。
 俺はまだ残っていた涙をまつげから払うように瞬きをする。
「無理させちゃって、すみません。ちゃんと冷やしておかないと、明日腫れちゃいますね」
「うっさいよ。ほっとけ」 
 俺は森永に背中を向けると、重い瞼を閉じた。
 疲労に身を任せて眠りに落ちようとしてる間も、森永は背後で色々しゃべっている。
 ずっと当たり前だと思っていたことが当たり前じゃないと知って。でも今、こうして当たり前に
森永の顔を見て、声を聞いて、体温を実感すると、また涙がにじんだ。
 くそ。俺は泣いてなんかねーからな。
 そう自分に言い聞かせながら、穏やかな眠りに落ちて行った。






  
 

 
色々な意味で森永くんに泣かされちゃったね、
兄さん(・∀・)ニヤニヤ

割と泣いている印象の強いふたりですが、
殴られては泣き、攻められては泣き、で
泣かし合っちゃえばいいよ!

あ!あまぞんでガッシュ予約しました!
番外編どんなのかな?楽しみ~♪

それでは、ここまでお付き合いくださって
ありがとうございました。

 
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
プロフィール

べる

Author:べる
九州在住べるの、
暴君愛書きなぐり
ブログです。
心の広い方のみご覧ください。 

和暴君普及委員会

和暴君普及委員会 和暴君普及委員会

カレンダー

09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。